ビルの解体工事について
一般住宅等の解体工事と比べて、マンションやビルの解体工事は規模が大きくなるため、危険性も高まります。
そのため、適正な安全管理や綿密な施工計画などが重要ポイントとなります。
1.マンション・ビル解体工事の見積もりで確認するポイント
マンションやビルなどの解体工事は、中・大規模の解体工事となります。
解体工事の規模によって必要な許可が変わってきます。
解体工事の請負金額が500万円以上になる場合、「建設業」の許可が必要となります。
(解体工事業の登録だけですと、500万円未満の解体工事しか請け負えません。)
見積もりの際には確認しましょう!
2.施工前の確認ポイント
- 念入りに図面・現場確認を行う
- 家屋調査
- アスベストの調査
- 騒音対策
図面を基に、基礎の状況や地下の有無、杭の引き抜きの有無などを確認します。
立地条件や周辺の状況、大型重機・車両の搬入可能かなど現場確認します。
建物の構造を調査します。※S構造ビル(鉄骨)、RC構造ビル(鉄筋コンクリート)、SRC構造ビル(鉄骨鉄筋コンクリート)
木造住宅の解体工事に比べて、騒音や振動が大きくなるからなんです。
そのため、近隣の家屋の壁にひび割れが生じたり、タイルが剥がれたりすることがあります。
それらの破損が、解体前からなのか、解体工事のせいなのかを確認するために、写真を取り、事前に調査します。
吹付のアスベストやアスベストを含むスレート建材等の有無により、養生・仕切り・防護・処分等の適切な方法を検討します。
騒音や飛散対策のため、養生(防音シートなど)をします。
3.安全管理
- 安全事項
- 重機災害の防止
- 安全作業の打ち合わせ
- 防火管理
火災・落下防災、墜落、公害、第三者への災害の徹底防止。
近隣住民の方への工事前周知・工事説明、通行人や近隣住民の方に対する安全対策、日常点検の実施。
作業前点検の実施、有資格者による作業、作業周辺への立ち入り禁止の徹底。
作業内容、工程の打ち合わせ。
作業開始前のミーティング、危険予知の打ち合わせ。
火気危険物の使用、持ち込みの事前報告。
火元責任者、監視人の選任。
喫煙所・消火器等の機器設置。
4.その他
特定の地域で著しい騒音・振動を発生させる建設作業を行う場合、各市町村へ「特定建設作業届」(騒音規制法、振動規制法)を届け出する必要があります。
規制基準を遵守することはもちろんのこと、騒音・振動の防止対策を十分おこなったうえで作業を実施しなければなりません。
各市町村で異なりますが、作業を開始する日の前日から数えて7日前までに届出が必要です。