解体工事が始まる前に準備すること

解体工事が始まる前に準備すること

解体工事を行うにあたって、事前に準備することがあります。
この準備を怠ると、解体工事が予定通り進まないばかりか、後に思わぬトラブルに発展することになりかねません。

住宅の解体工事は、人生で一度あるかないかのことですので、何をしたらよいのかわからないことが多いと思います。
次の6項目を最低限準備しておきましょう。

1.電気を止める

住宅解体工事の電気停止手続き
解体工事をする建物の電気停止手続きを行うことです。
電気を止めないと工事中に感電などの事故原因となります。

解体工事を行う業者から事前にお話があると思いますが、着工前に建物の管轄地域の電力会社に連絡をします。

「●●日から解体工事を行うので電気を止めてほしい」と伝えればいいでしょう。
「電気を止めてほしい」だけ伝えますと、電気の停止のみだけで電気メーターや引き込み線などの電気設備や電気配線を撤去してもらえない可能性があります。

必ず「解体工事を行うので」という旨を忘れずに伝えましょう。
余裕をもって1週間前くらいに連絡をしておけばいいですね。

2.ガスを止める

住宅解体工事のガス停止
解体工事をする建物のガス停止手続きを行うことです。
重機や機械など使用しますので、工事中に爆発などの大事故の原因になりかねません。

電気同様、業者から事前にお話があると思いますが、着工前に契約しているガス会社に連絡をしましょう。
ガス停止についても「解体工事をするので」という旨を忘れずに伝えてください。

こちらも余裕をもって1週間前くらいに連絡をしておけばいいですね。

ガスメーターについては、ガス会社で撤去するのか解体業者が撤去するのか明確にしておくのがよいでしょう。

ガス会社で撤去しない場合は、ガス配管は解体工事終了後、解体業者が処分します。

3.電話を止める

住宅解体工事の電話線撤去
ここでは電話線の撤去を指します。

昨今、インターネットの普及で固定電話がなくても、インターネット回線は使用しているご家庭が多いと思います。

電気・ガス同様、事前に業者からお話があると思いますが、着工前に契約している電話会社に連絡をしましょう。

電話会社を変更してわからない場合は、まずNTTに連絡してみてください。
そこから辿っていくと、過去の契約からわかる場合があるためです。

電話を止めるについても「解体工事をするので」という旨を忘れずに伝えてください。
回線を止めるだけで電話線の撤去がされません。

電話線撤去については、10日以上前に連絡しておきましょう。
地域によって異なりますが、すぐに対応できない場合があるからです。

電話会社で電話線の撤去ができないと言われた場合は、解体業者に相談してみてください。

4.水道を止める

住宅解体工事の水道を止める
水道の停止手続きを行うことです。
解体工事中、誤って重機等で水道管を破裂させる可能性もあるためです。

業者によっては水道を止めないでほしいと言われる場合があります。
工事中に粉塵の拡散防止のため散水するからです。
※深谷産業では自社保有の高圧洗浄機を使用しますので水道停止をしていただいています。

水道停止の手続きは建物の管轄地域の水道局、又は役所の水道課に連絡しましょう。

水道管についてですが、建替えのためや土地売却の場合はそのまま残しておいた方がいいんですが、駐車場など水道を必要としない場合は撤去してもいいかもしれません。

撤去の場合は、最寄りの設備屋さんにやってもらいましょう。
見つからない、知っているところがないなどの場合は解体業者に相談してみるのもよいでしょう。

5.浄化槽の汲み取り

住宅解体工事の浄化槽清掃
浄化槽内の最終清掃を依頼する手続きです。

浄化槽内には生活排水が溜まっていますので、そのまま壊してしまうと汚水が地下へ流れてしまいます。

環境に悪影響を与えてしまいますので必ず最終清掃を依頼しましょう。

浄化槽の汲み取りは、建物がある各市町村へ連絡して、自治体から許可を得ている浄化槽清掃業者を教えてもらい連絡するのがよいでしょう。

ここで注意してほしいことは、浄化槽を撤去した場合は施主は30日以内に都道府県知事に「浄化槽廃止届出書」を提出する義務があるということです。

勝手に浄化槽は撤去・解体することができないということを覚えておきましょう。

6.残存物の撤去

建物内の家具や衣類などの撤去は基本的に施主が行います。

片付ける時間がないなどの場合は、有料となりますが解体工事業者に依頼することもできます。

☆.まとめ

どの項目にも言えることですが、まず着工前に電気会社など各会社へ事前に連絡をするということが大事です。

電話するだけですので手続きは簡単です。
「解体工事を行うので」という旨を忘れずに伝えましょう。

工事着工ギリギリに連絡ではなく、余裕をもって連絡することが解体工事もスムーズに進みます。
意外とやることが多いので、1つずつ着実に進めていきましょう。